(1)シェルピニスキの三角形

まずは、これを見てほしい。

階数6のシェルピニスキの三角形。Juliaで、Luxorパッケージを用いて描いた。そのプログラムでは、再帰関数を使っている。

或るひとは、これを見てひょっとしたらゾッとするかもしれない。あるいは、なにかの、どこかの紋章かもしれない。しかしこの図は、私がフラクタルについて本格的に学び始めた証である(そういう意味では記念的な「紋章」かもしれない)。

シェルピニスキの三角形は、私が参考にしている計算物理学1の本でフラクタルの章の始めに置かれているフラクタルの例である。三角形の頂点の間の中点をとって、その中点を元にまた三角形を作ってゆく…という簡単な決まりで作られるのが「シェルピニスキの三角形」だ。

例えば私たちが関数のグラフを描くとき、「それっぽい」曲線を描く。しかしコンピュータは、「厳密な」値を指定した関数に代入した値を描く。両方ともメリット・デメリットはある。「それっぽい」は厳密ではないが、黒板やホワイトボードにパッと描ける。「厳密な」は正確だが、無限や微分は厳密には表現はできない。微分方程式の解をコンピュータで描くとき、ステップ幅Δtを設定しなければいけない。

しかし、細かく見ていくと、どこまでも細かく見られるパターンがそこにはある。私は、フラクタルに魅了されている。もともとは、ジュリア集合やマンデルブロ集合のこと物理数学の書2を概念的に知っていただけであった。それがどうしていまこんなに。それは他でもない、コンピュータでプログラミングが「少しばかり」できるようになったからだ。

膨大な繰り返しの計算ができるコンピュータに、再帰的な計算をさせる。手計算ではみられない美がある。複雑な計算も、一発である。

そういうところに、私は魅力を感じたのである。また、複素解析3や、リーマン予想に関する本4もいま読んでいる。コンピュータで、ビジュアルされる関数にロマンを感じるのだ。私の数学はテトラちゃんと同じく「複素解析」で、物理は流体力学なのである。

この興味の源泉は、流体力学の本56にある。興味は尽きない。私はこの興味に、もっと面白く関心的になりたい。このことは、これからのフラクタルに関する一連の記事でも語るつもりである。

  1. 『計算物理学II』、小柳義夫監訳、朝倉書店、2018年 ↩︎
  2. 『物理数学(増補修訂版)』、松下貢、裳華房、2023年 ↩︎
  3. 『ビジュアル複素解析』、今吉洋一他訳、培風館、2002年 ↩︎
  4. 『数学ガール/リーマン予想』、結城浩、SBクリエイティブ、2025年 ↩︎
  5. 『流体力学』、日野幹雄、朝倉書店、1992年 ↩︎
  6. 『複素解析と流体力学』、今井功、日本評論社、1989年 ↩︎

投稿者: lute369

生きている限り、学ぶこと。それが私のすることです。 Dum spiro,disco.

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