Si quisquis sum, mundus est. /狂詩

大変な変化が来ようとしている、私に変化を及ぼすそれは、瞬きをする間もなく接近する。見よ、悪名高き冬の嵐を。彼の者は全てを覆そうとしている。それは6つの部分からなる、叙事詩である。

Initium

兆しはあった、私は監獄されていた、コンパスを持った旅人のように地磁気をたよりにしていたが、ある日、北斗七星が輝きを失うと世界は急に方向を失い、進むべき道から見放される。

Secundum

私は脱獄した、確かな雪道を踏む音がいつまでも心から離れない。北斗七星よ、ぽぽい、あなたのことを頼りにしないひとはいないではないか。それだけあなたは指向性を持った希望であったはずだ。だが、あなたはもう過去のものとなった。従うのは誰か、なにも、誰もあなたを思わなくなった。

Tertium

私はコンパスを持っている、あの円を描くときに使う道具だ。閉じた円を描くことのできる男ではないとなにも成り立たぬ。円という秩序は、はじめに成り立ち、そう延々と成り立ち続けるものだった、ものであってほしい。そう願うのは愚かなことだろうか?

Hiemes

冬が来ようとしていた、それも急な具合にだ。天におわす星々の輝きも、かつてのひとが築き上げた経験知のごとく、煌めいている。ひとはわずかな言葉で自然を記述しようとしている、しかし星々よ、あなたがたは空虚な空間でなぜ犇めきあっているのだ。冬は、あなたがたを更に煌めかそうとする、なぜだ。

Tempestas

嵐が、嵐が私をかき乱す、このことはどんな風にも言葉にはできない、形容ができないのだ。黄昏の窓辺に立つ時、ひとは終焉を嘆きまた望むが、私にとって嵐とは、どちらにも相当するのではないかと思う。私はわずかに「こよやこよや」とささやく。嵐は、招かれざるべきものではなかったか。

Ninguit

いまはとても静かに、音もたてず雪は降る。地上で発せられた音は、わずかな灯りともる空気をなでるように曲がり、他の地上にたどりつく。まぎれもなく、真実はこの音だった。しかしNixよ、なぜあなたはそんなに静かに降りしきるのだ。静かな変化がどうして起こるのだ、私にはそれが心地よくも不気味でもある。ものの変わりようは、こんなにも愛しいものなのか。私の心には、いつまでも雪が、雨が、嵐がある。たとえ私が誰であっても、世界はあるのだ。

投稿者: lute369

生きている限り、学ぶこと。それが私のすることです。 Dum spiro,disco.

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