一、湾あるふるさと いまは走らない日本海。 日本海は、隼人をいつも懐かしい思いにさせていた。日本海に揺られている間は、彼にとってかっこうの深慮の時間となった。 日本は海に囲まれている。オホーツク海、太平洋、東シナ海、そし続きを読む “「雲に君見む」1-1”
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「雲に君見む」プロローグ
心には、古い塔が建っている。 昔からある、馴染み深い、愛しい場所。塔に来れば、心のすべてを見渡すことができる。 いま、わたしはなにを考えているのか。 なににつまづいているのか。 なにに苦しみ、誰にも悩みを打ち明けられずに続きを読む “「雲に君見む」プロローグ”
「ブルームーンの下で」、序章~ある者による独白
『彼は、唐突に声を失った。 原因は今のところ分からない。 ただ、彼はひとつの強い意志を心に 抱いていた。 その意志は、声にこそ出せなかった。 しかしひとびとは彼の主張に畏怖した。 彼の弁論術、行動学は、とても力強く、 そ続きを読む “「ブルームーンの下で」、序章~ある者による独白”