「それで、真実ってなんだ?」私は問いた。流は相変わらずキザだった。「僕の本名は、『ナッガーレ↑スペクタクル』」。私は彼がそんな冗談を言う男だとは思わなかった。 「君は完璧主義者かい?白か黒かはっきり分けるべきだと思ってい続きを読む “[ブルームーンの下で]5.エデンのひとふり”
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[ブルームーンの下で]4.とらわれし愛妻
思えば、その兆候はあった。クーデターが起きる前に、確かに不穏な空気は漂っていた。 ここで、話は現在に至る。私は、雲塞【レッド・サイクロン】の中に入る前に、しておくべきことがあった。まず、いま直面している問題を明確にす続きを読む “[ブルームーンの下で]4.とらわれし愛妻”
[ブルームーンの下で]3.レッド・サイクロン
私は、独学で気象学…地球を取り巻く風と水について、必死に学んだ。彼女に会えると信じて。 「災害に遭ったひとのためにできること」 それは、ひとを佑ける心がないとできないこと。私の国(畏国)では、国の気象に関した専門機関と言続きを読む “[ブルームーンの下で]3.レッド・サイクロン”
[ブルームーンの下で]2.空を見上げて
流と出会って、3ヶ月が経った。彼と私は、学生食堂でよく議論したものだ。 「しかし電磁気学とはな。土木科なのに、君も物好きなことだね」 私は返した。「流、自分の興味のある学問を学んでなにか悪いのか?おれは空が青い理由を知り続きを読む “[ブルームーンの下で]2.空を見上げて”
「クレストランド地方」
随分とさみしげな曲だった。 勇気が出ない。あの日から三か月が経った。私はいくらか傷心で、その傷をPCや数学、物理学への興味で埋めていた。先日の統計学はその試みのうちの一つだ。だが、いざそばに立ってみると、心は打ちひしがれ続きを読む “「クレストランド地方」”
強風、焼肉、統計学
そういえば、焼肉をひたすら焼くゲームがあった。確かインディーズゲームであった。今日はプレゼンの打ち上げに焼肉を食べてきた。6人のプロジェクトに2名のサポートがいて、合計8名で焼肉へ。昼前に焼き肉レストランへ着いた私たちは続きを読む “強風、焼肉、統計学”
[ブルームーンの下で]1.ヨーク公リチャードの攻撃は虚しかった
空が全ての始まりだった。心を痛めた時に、私はよく空をみていたものだ。夏の日の入道雲。月が浮かぶ夜空。空は、いつでも私の相談相手だった。あの頃、私は友が少なく孤独だった。ガラス越しに月の映える夜空を見ては、毎日のように枕を続きを読む “[ブルームーンの下で]1.ヨーク公リチャードの攻撃は虚しかった”
[ブルームーンの下で]0.ある者による独白
『彼は、唐突に声を失った。原因は今のところ分からない。ただ、彼はひとつの強い意志を心に抱いていた。その意志は、声にこそ出せなかった。しかしひとびとは彼の主張に畏怖した。彼の弁論術、行動学は、とても力強く、そして、評価され続きを読む “[ブルームーンの下で]0.ある者による独白”
赤焼けた空に思う
あの日きみはなにをしていたか。 暦の上では夏ももう終わりのようだが、依然として気温が下がらず、暑いままである。私は以前、「レーゾンデートル」というタイトルでゲームの二次創作品をイベントで刊行した。その製本をしていたのが同続きを読む “赤焼けた空に思う”
ラブレター
木曜の夜に君を想い 手紙を書いたよ 青い便箋 たった四枚に僕の想いはおさまるだろうか? なんとなく君が去ってしまいそうで もしかしたらと ペンが走る 「君のことが好き」だと はっきり書いたよ 君は受け取ってもらえるかな?続きを読む “ラブレター”